支店の近所にある薬局が店頭で、
栄養ドリンクを販売していました。
その際、販促としてでしょう。
白衣の店員さんが
道行く人に「お試しになりませんか」「いかがですか」と
(恐らく)試供品を配ろうとしていました。
しかし、私を含めた道行く人は
それを受け取ろうとはしません。
日中、何度か
この薬局の前を通りましたが、見た限り
1人も受け取ってないのです。
(恐らく)ただの品物を、どうして貰わないのか?
貰わなかった私自身、場面を思い出し
薬局に何が足らなかったか気がついてきました。
①対象が不明
駅前でティッシュ配りをしている手練れの方々と異なり
その薬局の店員さんは、店の軒下から
栄養ドリンクを持った腕を突き出し、声を掛けてくるだけでした。
さらに店先の通りは駅前付近で、人の往来があります。
その中で、距離を開けて「お試しになりませんか」と言われても
道行く者の1人として、勧められた気にはならないのです。
道行く全ての人に、声を掛けようと欲張らず
対象を絞ると、お客さんの方から振り向いてくれるというのは
よく聞く話です。
この薬局も例えば
「スーツ(ネクタイ)姿の皆さんにお勧めです」
としていれば、少なくとも私は振り返ったでしょう。
②買わされる抵抗感
店先の店員さんの脇にはワゴンがあり
栄養ドリンクが積まれていました。
それだけなら、まだ良かったのですが
値段が大きく書かれた札も立っていたのです。
私は、わけが分からなくなりました。
え、じゃあ試供品じゃなくて売り物なの?
試供品として勧めてるんじゃなくて、商品として勧めてるってこと?
先ほどから要所で「恐らく」と書いているのは、そのためです。
無料だと思って手に取ったら
「お会計、○○円です」――と
うっかり買わされてしまう怖さがあります。
もちろん栄養ドリンク1本ですから
たいそうな値段を取られることは無いでしょうけど
抵抗は感じます。
仮にも「お試しになりませんか」と
商品をこちらに突き出してくるわけですから
試供品に違いないとは思うのですが
いずれにせよ、混乱を招く状況です。
「本日は○○のご案内です。まずは無料でお試し下さい」
と勧められていれば、手に取ってみたかもしれません。
③なぜ、その商品なのか
お店の人が
「お試し下さい」
「お勧めです」
「いかがですか」
「無料(安い)です」
などと、通り一遍の説明を受けても
お客さんにとっては
「へ~、そうなの」
ちょっとひどいと
「だから何なの」――で終わってしまうことが少なくありません。
今日の私もそうでした。
「その商品と私と、何の関係があるの?」
もっと言うと
「その商品を使う(買う)と、どんなメリットがあるの?」
というお客さんの疑問に、先手を打って説明できるお店(商品)ほど
選ばれる(買ってもらえる)率は上がるのではないでしょうか。
とりわけ今日も、長崎は灼熱の日差しでしたから
「夏バテ解消セール!!」のような訴えかけであれば
説得力があったかもしれません。
薬局の店員さんにしてみれば
うだるような暑さの中、店頭に出て頑張ってるのに
どうして客が寄りつかないんだろうと思っていたことでしょう。
しかし酷な言い方をすれば
売らない努力をしているのと同じだったということができます。
ただでも手を伸ばしてもらえない商品があれば
高額でも売れる商品もあります。
どちらにしても、売れる仕組みを作らない限り
これからの商売は難しいのでしょうね。